「こどもの歯並びが悪くなったと感じる」「歯並びが悪くなってしまった原因を知りたい」という親御様からのお悩みは少なくありません。
歯並びが悪くなる原因は、いろいろな理由が考えられます。
その中でも、歯並びに影響を与える可能性がある癖を口腔悪習癖と呼びます。
今回は、そんなこどもの歯並びに影響を与える癖について詳しく解説します。
癖を改善する方法についてもまとめていますので、お子さまの歯並びや癖が気になる方はぜひ参考にしてください。
こどもの歯並びが悪くなるのはなぜ?

歯並びが悪くなる原因の一つとして、顎の骨格や歯の大きさといった遺伝的な要因がありますが、全ての要素が遺伝で決まるということはありません。
歯並びに影響を及ぼす原因のうち、遺伝による要素は全体の3割程度と言われています。
残りの7割は、日常生活における習慣や癖などの後天的な要因とされています。
特に、6歳前後の時期に口腔悪習癖があると、その後の顎の発達、歯並びに大きく影響します。
歯並びを悪くしてしまう癖と改善方法
前提として、歯並びは内側から押す力と外側から押される力によって、バランスが保たれています。
歯並びに悪影響を及ぼす癖は、こうしたバランスを崩してしまうことがあります。
こどもの歯並びに影響を与える代表的な口腔悪習癖としては、以下の5つが挙げられます。
指しゃぶり
指しゃぶりは、小さな子に多く見られる口腔習癖の一つです。
赤ちゃんの頃には頻繁に指しゃぶりをしていた子も、3歳頃になると自然に止めることが多いと思います。
一方で、4歳以降も指しゃぶりが続いてしまうと、歯並びに大きな影響を及ぼす可能性があります。
指しゃぶりのリスク
乳歯がしっかり生えてからも指しゃぶりを続けると、歯が指で押されて前歯の位置がずれ、外側に広がっていきます。
すると、上下の前歯に隙間が生じる開咬や、歯と歯に隙間が生じる空隙歯列、前歯が突き出る上顎前突などの不正咬合が発生します。
指しゃぶりをやめさせる方法
3歳頃までの指しゃぶりは、それほど歯並びに影響を及ぼすことはありませんが、それ以降は早めにやめさせることが大切です。
指しゃぶりの癖をやめさせるには、まず指しゃぶりが駄目な理由をきちんと説明することが大切です。
怒ってその場だけやめさせても、してはいけない理由がわからないこどもは、隠れて指しゃぶりを続けてしまうでしょう。
口呼吸
口呼吸にはさまざまなリスクがありますが、歯並びの悪化にも関係があると言われています。
本来、舌は上顎に密着しているのが正しいですが、口呼吸の場合は舌が下がり、口周りの筋肉も弱くなってしまいます。
成長期のこどもが口呼吸を続けていると、上の顎の骨が正しく成長できず、永久歯のスペースが確保できなくなってしまいます。
口呼吸をやめさせる方法
アレルギーなどで鼻が詰まりやすいこどもは、口呼吸になってしまいがちです。
そういった場合には、耳鼻咽喉科や小児科で必要に応じて治療を行うようにしましょう。
歯に問題がなく、ただ口で呼吸するのが癖になってしまっている場合は、意識的に鼻呼吸ができるよう呼びかけてあげることがポイントです。
舌癖
舌を前に突き出したり歯を押したり、上下の歯で舌を挟んだりする癖を、舌癖と呼びます。こうした口腔習癖は、こどものうちに改善しておかなくてはなりません。
放置していると、上顎前突や下顎前突、開咬など多くの不正咬合を招く可能性があります。
舌癖をやめさせる方法
舌癖をやめさせるためには、正しい舌の位置や嚥下方法を教えて習慣化させることが必要不可欠です。
改善が難しい場合には、専用のマウスピースを使用して舌を正しい位置に誘導するという治療法もおすすめです。
食べ物をよく噛まない
硬いものをしっかり噛む習慣がない、よく噛まずに飲み込む癖がある、片方の歯ばかりを使う癖がある、といったお子様は、お口周りの筋肉や顎の骨が正しく発達しません。
その結果、歯並びに悪影響を及ぼします。
食べ物をよく噛むようにする方法
普段の食事で適度に硬いものを取り入れたり、左右両方でしっかりと噛んで食べたりする習慣をつけましょう。
早食いの癖があるお子様は、時間をかけてゆっくりと噛むことも大切です。
歯並びは心身の健康に直結します

歯並びが悪いと、虫歯や歯周病などお口のトラブルが起こりやすくなったり、発音が不明瞭になって周囲とコミュニケーションが取りづらくなったり、見た目にコンプレックスを感じて必要以上に内向的になってしまったりします。
お子様が心身ともに健やかに成長するためにも、歯並びが悪くなる習慣はしっかりと改善して、美しく健康的な歯並びを維持できるように頑張っていきましょう。
歯並びに関して疑問やご不安がある場合には、早めに歯科医院で検査を受けることも重要です。
成長期ならではの矯正治療という選択肢もありますので、ぜひご相談いただけたらと思います。
